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英語における最後で最大の敵

執筆者の写真: 英真研 ESK英真研 ESK

こんにちは。 ESKの植田です。


今日は、少し有名な話ではありますが、英語における最後で最大の敵についてです。なんの話やねん?と思った方もいると思います。


ためしに次の英文を見てください。

I have an apple.「私はリンゴを持っている。」


特に問題はありませんね。イメージもしっかりできます。これではどうでしょう。

He has the Greek spirit.「彼はギリシアの精神を持っている。」


とりあえず日本語訳はできましたが、何を言っているのか想像がつきません。


しかし、きっと「ギリシアの精神」がどういうものか知っている人は「ああ、彼はこんな感じの人なのね。」と理解できるでしょう。ここで問題となってくるのは「知っている知識の幅」です。


よく生徒には「これって覚えたほうがいいですか?」という質問をされます。たぶん、脳みそを省エネにしたいのでしょう。しかし、私が今まで見てきた(主に畝傍の)勉強の得意な生徒はそんな思考回路ではありませんでした(少なかったです)。


教科書の端っこに載ってる単語で1つの話題になったり、「どこそこのページに載っている写真がおもしろい」とかいう話が周りと通じたりしました。


英文読解をやっているときに、例えば、「ユヴァル・ノア・ハラリ」氏や、「マララ・ユスフザイ」氏、故人であれば、「ジークムント・フロイト」氏などが出てくることがあります。この方々が何をして、どこような書籍を書いたかなど、概要だけでも知っておくともっと英文は読みやすく、内容理解がスムーズになります。


「これは覚えるべきか?」「これはテストに出ない。」という考えも大事な時がありますが、高1や中1などこれから入試まで時間のある人は「出てきたもの、書いてあるものは全部覚えよう」ぐらいの気持ちでやってほしいものです。


英語における最後で最大の敵は「知性の限界」です。省エネ脳の人にこそそこを理解してほしいと思っています。背景知識を知ってるのは大きいことですよ。


最後に有名な参考書「英文読解の透視図」の卒業試験の扉に書かれた文章を載せておきます。


”ついに「英文読解の透視図」も最後にたどりつくことができた。―中略― しかし、英文を読んでいくうちに、英文の文構造の確定ということとはいささか異なった困難に諸君は出会うはずである。英文内容の理解、つまり知性の領域の困難にである。この英文を読むことで、その困難こそが本物の困難と自覚しえたとするならば、諸君はすでにこの「透視図」を完全に自文のものとしていると言えるのだ。もしそうなっていれば、この小さな書物は、その役割を終えたといえるであろう。”

(中略は植田による)


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